わたしは、犬の行動で困っている飼い主さまに、改善のアドバイスをする仕事をしています
とりわけ、後日飼い主さまから「ありがとうございました。うちのワンコの吠えぐせがなくなりました」このような言葉を頂くこと、やはり嬉しくなります。
ですが、はっきり言ってしまうと
今まで何かしらの理由で続いていた犬の行動を、完全に消滅させることはできません。
つまり、吠えなくなったのではなく吠える以外の行動をするようになったということです。
そもそも犬は物理的に声帯を切除しない限り、吠えることはいつでもできますからね。
なので、また同じような行動が起こる可能性は十分にあるのです。
🐾吠える以外の行動を身につけた
犬の問題行動と呼ばれることのほとんどは、トレーニングをして犬の行動を変えることで、問題となっている行動をしないようにすることが可能です。
例えば、散歩中に他犬や人(もしくはその他のもの)に吠えてしまう犬の場合、
「飼い主の顔を見る行動を増やすトレーニング」をしたりします。
なぜかというと『飼い主の顔を見ながら他犬に向かって吠える』は、両立できないからです。
「吠えるよりも飼い主の顔を見る方がメリットが大きい」と犬に学習させると、他犬を見ても吠えずに飼い主の顔を見る頻度が高くなります。
もっとも、新しい行動を教えて吠える以外の選択肢を増やしただけなので、当然ながら
犬は吠えることを忘れたわけではありません。
いずれにしても、吠える対象との距離や周りの環境、その他の刺激などを考慮しつつ継続してトレーニングを進めながら散歩をする必要があります。
🐾予防がもっとも大事
「噛んだり吠えたりした結果、良い事が起こった」というように、犬が一度でも学習した行動を完全に記憶から排除することはできません。
噛む、吠える、飛びつくなどは、犬が本来持っている行動パターンです。
教えなくてもみんなできます。
そのため、予防がもっとも大事になるのです。
吠えることが習慣化しないようにするためには、当たり前ですが吠えなければいいのです。
犬が吠えたり噛みついたりする理由は、警戒・威嚇・要求・学習など色々あります。
他犬(人)を見ると吠える・外から物音がすると吠える・インターフォンに吠える・餌の時に興奮して吠える・留守番中に吠える
このような”よくある問題”は、ちょっとした工夫で吠えないように予防する事ができます
(例えば)
子犬ならば、他人や他犬に対して適切な社会化を施してあげる。
家の中から通行人が見えないように、初めから生活環境を工夫する。
インターフォンの音が鳴ると良いことが起こるようにしておく。
適切な量の運動を実施する。
犬の攻撃的な行動が増えるしつけ(叩く、マズルを掴むなど)はやらない。
食事の量は本当に合っているのか見直す。
犬の留守番スペースが狭すぎないか見直す。
*犬の社会化は、ただ単に他の犬や人に触れ合わせれば良いというわけではないので注意が必要です。ドッグランに連れて行ったりすると、逆に犬嫌いになってしまうこともあります。そのため、犬の行動の専門家に相談しながら行うのが良いでしょう。
🐾まとめ
あなたが飼っている愛犬にも、何か困った行動があるかと思います。(わたしもあります)
しかし、その行動そのものを完全になくすことはできません。
一方で、トレーニングで望ましい行動を教えることによって、その困った行動が起こる頻度を減らすことは可能になります。
飛びつくことに困るなら、座らすことを教える。
噛まれることに困るなら、違うものを噛むことを教えましょう。
とはいえ、トレーニングで望ましい行動をしてくるようになっても、以前の行動が何かのきっかけで再び起こる可能性は十分あります。
それゆえに継続して望ましい行動に対して報酬を与えてあげる必要があります。
そうしておけば、いざ再起したとしても容易に望ましい行動の方へ修正できます。
いずれにせよ、犬が一度でも学習した行動を完全に記憶から排除することはできないので
そもそも、そのような行動が起こらないように予防するに越したことはありませんね。
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