【この記事で得られるもの】
●専門家に愛犬の攻撃行動の改善をお願いする前に、飼い主が事前にしておくべきことが分かる。
イヌ の攻撃行動は、イヌとの暮らしにおいて深刻な事態を引き起こすことがあります。
飼育放棄につながる要因の大部分を占めているのが、イヌ の攻撃性です。
特に人に対しての攻撃行動です。
(攻撃行動とは、咬む・唸るなどをさします)
わたしの元にも、愛犬の攻撃行動でお困りの飼い主さんが相談にこられます。
一言に「うちのイヌは咬みます。直してください」といっても、攻撃行動には一連のプロセスがあります。
またイヌ の攻撃行動の分類も細かく分けられています。
母性による攻撃行動
遊び攻撃行動
恐怖性攻撃行動
疼痛性攻撃行動
なわばり性攻撃行動
防御的攻撃行動
イヌ同種間攻撃行動
転嫁性攻撃行動
食物関連性攻撃行動
所有性攻撃行動
捕食性攻撃行動
優位性攻撃行動
特発性攻撃行動
これらのうち、どれに当てはまっているかで、対処方法は変わります。
なので、まずは愛犬の攻撃行動が、どれにもっとも近いのを判断することからはじめのが大事になってきます。
そのためには、飼い主さんに攻撃行動が起こった状況を詳しく思い出してもらう必要がありあります。
しかしながら、多くの飼い主さんは「攻撃されたときのことを詳しく思い出せますか?」と突然聞かれても、思い出せないことがほとんどです。
攻撃行動が起こった状況がはっきり分からなければ、やはり対処や改善は困難になるでしょう。
もし、愛犬が何か攻撃行動を見せているなら、以下のことを参考に観察してみてください。
(攻撃行動発生)
いつか、どこでなのか、誰に対してか、頻度はどうか、噛む強さはどうか、誰がそばに居合わせたか、みんなどこにいたか、それぞれ何をしていたか、周りに何があったか、イヌはどこにいたか、イヌは何をしていたか、攻撃の前兆はあるか、吠えながら咬んだのか、後ずさりしながら咬んだのか、咬みつく時はいつも背後からか、イヌの姿勢は伏せていたか
(攻撃行動発生直後)
攻撃したあとイヌに逃げるような仕草はあるか、咬んだ後すぐ離したか、食らいついたままか、身体を庇うような動きはあるか、咬まれた人は何をしたか
攻撃行動が予測可能なものであるならば、動画で様子を撮影しておくことで、診断ミスが減ります。
【百聞は一見にしかず】と言いますからね。
問題行動を治そうとするなら、イヌに負けないくらいの観察能力が必要です
行動はプロセスであるため、飼い主は攻撃行動に至る連続行動の最初の行動を認識する必要があります。
なぜなら
このタイミングで矯正することがもっとも効果的だからです。
さらに、イヌは咬む経験をすることがなくなり、攻撃行動を学習する要素を与えなくてすみます。
つまり、攻撃行動が発生するパターンを把握しておくことが何よりも重要になります。
『イヌ の攻撃行動は全て異常』ということはありません。
例えば、イヌが棒で叩かれているときにみせる攻撃行動は、状況にあった適切な行動です。
愛犬に咬まれたことで「一回専門家に相談してみようかな・・・?」
とお考えで、まずは何をしたら良いか分からない場合、
是非これらのことを参考に、観察してみてください。
そのあとで相談すると、とてもスムーズにかつ効率よく、最適な改善策を教えてくれることでしょう!(^^)
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